金属3Dプリンター出力サービス【部品製作・試作】

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金属3Dプリンター出力サービス【部品製作・試作】

金属3Dプリンター出力サービス【部品製作・試作】

金属3Dプリンター出力サービスとは

3Dプリンター出力は、切削加工と同様に樹脂や金属の様々な素材を使うことができます。金属素材の種類は今のところ樹脂素材より多くはありませんが、ステンレス鋼やインコネルなどの切削加工が難しい素材の登場で注目を集めています。

金属3Dプリンターは、CADなどで設計した3Dデータをもとに、粉末金属などを使って造形していく加工機械です。造形ベースに薄く敷き詰めた金属粉末にレーザーを照射して、溶かしながら積み上げます。

3Dデータがあればすぐに造形を開始できるため、完成までの期間が比較的短い加工方法です。形状の自由度が高く、中空構造などの切削加工では難しい形状も実現できます。

DDD FACTORYでは、金属素材の3Dプリンター出力を素材選定・データ作成の段階から承ります。2D図面からの製作依頼や、現物からのデータ作成もお任せください。

アルミニウム合金_金属3Dプリンター出力サービス)インコネル_金属3Dプリンター出力サービス)

金属3Dプリンター出力の特徴

完成までの期間が短い

3Dデータがあればすぐに造形を開始できるので、完成までの期間が短い傾向にあります。切削加工は加工のための用意の時間もかかりますが、3Dプリンター出力の場合はこれらの準備にかかる時間がほとんどありません。また、加工時間自体も短く済む場合もあり、トータルで見た時に切削加工で1週間のものが3Dプリンター出力で翌々日出荷まで短縮できることもあります。

これは3Dデータが支給される場合の比較です。データ作成から依頼いただく場合は納期は+0~1日程度変わります。

形状の自由度が高い

切削加工では刃物が届かない箇所は加工することができませんが、3Dプリンター出力にはその制限はありません。中空構造は3Dプリンター出力の強みで、内部構造も変えられるのでさらなる軽量化も可能です。複数の部品を組み合わせて一体造形することもできます。

加工精度を出すことが難しい

一般的な工業用3Dプリンターの寸法の誤差は0.2mm程度あり、形状によってはそれ以上になることもあります。その他にも小径ネジの造形が難しい、表面に積層痕やサポート材の跡が残る、真円にならないなど加工精度が高いとは言えない部分もあります。ただ、造形後に切削加工による追加工でH7(±0.01㎜)公差の穴あけや、高精度のネジ穴を実現でき、ある程度の欠点はカバーできます。

金属3Dプリンター出力の取り扱い素材

  • ステンレス鋼
  • 強度と耐熱性、耐食性に優れた汎用的な素材。

物性 試験方法 単位 数値
(熱処理なし)
数値
(熱処理あり)
硬度 ロックウェル硬さ HRC 30 41
ビッカース硬さ HV 300 400
ブリネル硬さ HB 286 380
引張強さ ASTM E8 Mpa 1100 1300
引張破断伸び ASTM E8 % 16 10
降伏強さ ASTM E8 Mpa 620 1100
密度 % ほぼ100 ほぼ100
  • アルミニウム合金
  • 航空宇宙部品にも採用される比強度に優れた素材。

物性 試験方法 単位 数値
(熱処理なし)
数値
(熱処理あり)
硬度 ロックウェル硬さ HRC
ビッカース硬さ HV
ブリネル硬さ HB 137 90
引張強さ ASTM E8 Mpa 480 240
引張破断伸び ASTM E8 % 8 12
降伏強さ ASTM E8 Mpa 270 180
密度 % ほぼ100 ほぼ100
  • インコネル
  • 高温時の特性に優れた耐熱素材。

物性 試験方法 単位 数値
(熱処理なし)
数値
(熱処理あり)
硬度 ロックウェル硬さ HRC 47
ビッカース硬さ HV 471
ブリネル硬さ HB 442
引張強さ ASTM E8 Mpa 1450
引張破断伸び ASTM E8 % 18
降伏強さ ASTM E8 Mpa 1250
密度 % ほぼ100 ほぼ100
  • マレージング鋼
  • 強度、靭性、硬度に優れた素材。

物性 試験方法 単位 数値
(熱処理なし)
数値
(熱処理あり)
硬度 ロックウェル硬さ HRC 37 55
ビッカース硬さ HV 360 600
ブリネル硬さ HB 340
引張強さ ASTM E8 Mpa 1100
引張破断伸び ASTM E8 % 11
降伏強さ ASTM E8 Mpa 860
密度 % ほぼ100 ほぼ100

金属切削加工との比較

金属の3Dプリンター出力は金属切削加工と比べると、多くの加工手順を踏まないと加工ができないような、複雑な形状である時にメリットがあります。小ロット製作の場合、特に金型や部品評価の試作などにおいては、金属切削加工を採用した場合よりも開発のリードタイムの短縮やコスト削減が可能です。

一方で0.01mm以下の精度など、高精度な加工が求められる場合は金属切削加工の方が適しています。量産も3Dプリンター出力は1個あたりの造形に時間がかかるため、金属切削加工の方が向いています。

金属3Dプリンターのメリット

  • 加工困難な複雑な形状も製作できる
  • 開発のリードタイムを短縮できる

金属3Dプリンターのデメリット

  • 0.01mm以下など高精度な加工については金属切削加工に劣る
  • 1個あたりの造形に時間がかかるため、量産には不向き
切削加工 3Dプリンター出力
精度
納期
コスト ×
形状自由度
対応材料の幅 ×

金属3Dプリンター出力の造形方法

パウダーヘッド方式

金属粉末を敷き詰め、造形部分にレーザーや電子ビームを照射して、溶かし固めていく造形方式です。金属3Dプリンターで最も利用されている造形方式で、造形物の精度および密度、強度が他方式と比べて高くなります。層ごとに金属粉末を敷き詰めて溶かし固める工程を繰り返すため造形に時間がかかりますが、対応できる素材が多いのが特徴です。

レーザー方式と電子ビーム方式の2種類があり、レーザー方式は精度が高い造形ができますが、造形に時間がかかります。一方、電子ビーム方式は造形時間は速いですが、精度と表面粗さは劣ります。

デポジション方式

金属粉末の噴出と、レーザーまたは電子ビームの照射を同時に行ない、造形する部分に溶けた金属を積み上げ、凝固させていく造形方式です。パウダーベッド方式に比べて、短時間で造形できるのが特徴で、また一部摩耗した部品の肉盛りなど補修を目的とした加工もできます。パウダーヘッド方式に比べて精度は低く、加工できる形状にも制限があります。

FDM方式

樹脂素材でも使用されている方式です。熱可塑性樹脂と金属粉末を配合した素材を積層させて造形していく方式です。熱可塑性樹脂を取り除くために造形後に脱脂・焼結工程が必要です。脱脂工程で熱可塑性樹脂を取り除き、焼結工程で金属を固めることで製品として完成します。その際、樹脂分が抜けて造形時よりも収縮するため、収縮する割合を考慮して設計・造形する必要があります。

バインダージェット方式

金属粉末に、バインダーといわれる液体結合剤を吹き付けて固めて造形する方法です。FDM方式とは結合剤を一緒に配合するのではなく、噴射する点が異なります。造形後の後処理はFDM方式と同様で、使用したバインダーを除去するために脱脂・焼結を実施する必要があります。造形が速く、サポート材が不要です。

3Dプリンター出力で試作・部品製作を検討中の方へ

DDD FACTORYの提供する3Dプリンター出力サービスは、樹脂・金属素材から最適な加工条件での部品製作をご提案させていただきます。データがあれば最短見積もり30分以内、最短当日出荷での対応が可能です。工場の状況などにより特急納期が不可の場合もありますが、試作・製作依頼先の候補として考えていただければ幸いです。

2D図面、現物からの製作も承ります。3Dデータを用意できない環境の方や手間を減らしたい方向けに、3Dデータ作成代行オプションもご用意しております。製品開発の試作、部品の製作は当社にお任せください。素材選定のご相談から対応しております。お気軽にご相談ください。

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