
3Dプリンターは当初、切削加工など他の加工方法と比較すると使用できる材質の種類が限られていました。
しかし現在は、切削加工などで使用されている材質と同様の強度を持つものが増えています。
本記事では、高機能な3Dプリンターの材質の1つである「PEKK」について、特徴や利点を詳しくご紹介します。
機械特性 | 数値 |
比重(g/cm^3) | 1.28 |
引張強度(MPa) | 90.6 |
弾性率(GPa) | 2.92 |
破断伸び(%) | 6.4 |
荷重たわみ温度(℃) | 147 |
衝撃強さノッチ付き(J/m) | 44 |
※測定値は保証値ではなく参考値です。
PEKKとは、スーパーエンプラであるPEEKに相当する3Dプリンターの材質です。
主に、熱溶解積層方式(FDM方式)での造形で使用されます。
ここでは、このPEKKの特徴について解説していきます。
左側がPEKKで出力した3Dプリンター造形物。右側がPEEK材質。
PEKKは、米ボーイング社が航空機部品への使用を許可したことで、
高機能な3Dプリンター材質として注目されるようになりました。
プラスチックの中でも最高レベルの強度を持ち、連続使用温度が260℃程度と耐熱性にも優れています。
そのため、耐久性が求められる航空機部品や宇宙船部品にも使用されます。
PEKKは、強度や耐熱性だけでなく、耐摩耗性や耐薬品性も兼ね備えています。
また、真空内でのガス放出を抑えるという特性も持っており、過酷な環境での使用にも適しています。
一方で、PEKKはとても高機能な分、他の樹脂と比べると高価です。
さらに、造形可能な3Dプリンターも限られており、使用するにはコストがかかる傾向があります。
PEKKを使用することで、高機能な材質が必要な場面で、切削加工だけでなく、
3Dプリンター出力という選択肢ができました。
そのため、切削加工では困難な中空構造や複数部品の一体造形も対応できます。
PEKKは他の材質と比べて高価ではありますが、3Dプリンターの場合は必要な量のみで出力が可能なため、
切削加工よりもコストを削減できる場合があります。
強度が必要な場合、ご予算に応じて加工方法を柔軟に選定できます。
PEKKは、高機能な切削材質PEEKに相当する、3Dプリンター出力用の材質です。
強度や耐熱性などに優れており、航空機や宇宙部品にも活用されています。
他の材質と比べて高価ではありますが、3Dプリンターは必要な量のみで造形ができるため、
コスト削減に繋がる場合もあります。
製品の使用環境に応じて、過酷な環境でも使用できるPEKKの活用をご検討ください。
DDD FACTORYでは、PEKKによる3Dプリントにも対応しております。
また、PEEKの切削加工も可能なので、材質や加工方法についてもご提案いたします。
【短納期】1週間以内の納期に対応。当日出荷も可能です(※条件によります)。
【多品種小ロット】1個からご注文を承ります。
【高機能材質で造形】PEKKなどの高機能樹脂や金属による製作。
複雑な部品の製作は、ぜひ当社の3Dプリンター出力サービスにてお任せください。
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