
部品試作で活用されることの多い3Dプリンター出力ですが、最近では実際に使用する部品の製作のご依頼も増えております。
それに伴い、屋外での使用が可能な製品の造形が必要なことがあります。
本記事では、耐候性に優れたASA樹脂について詳しく解説していきます。
機械特性 | 数値 |
比重(g/cm^3) | 1.05 |
引張強度(MPa) | 29 |
弾性率(GPa) | 2.01 |
破断伸び(%) | 9 |
荷重たわみ温度(℃) | 91 |
衝撃強さノッチ付き(J/m) | 64 |
※測定値は保証値ではなく参考値です。
ASA樹脂とは、最も一般的なエンジニアリングプラスチックであるABS樹脂に、
弱点であった耐候性を補強した材質です。
ここでは、ASA樹脂の特徴について、ご紹介します。
ASA樹脂は、光と熱に強いアクリル系ゴムを混ぜることによって、耐候性を高めています。
紫外線による劣化がしにくいため、屋外で使用する製品の造形に適しています。
ABS樹脂と同様の性能があり、耐久性や加工性にも優れているため、ABS耐候性グレードや耐候性ABSとも呼ばれています。
ASA樹脂は、他の樹脂と比べてカラー展開が豊富です。
ブラックやアイボリーだけでなく、レッド・イエロー・グリーンなど約10色のカラーがあります。
そのため、造形後の塗装無しで、ご希望の外観に造形できます。
ASA樹脂の青フィラメント。
ASA樹脂は、ABSに耐候性を備えた高機能な材質ですが、取り扱いに注意が必要な点もあります。
ASA樹脂は耐候性の高さが特徴ですが、長期間屋外で使用すると変色や劣化が起こることがあります。
耐候性に優れていますが、日光による経年劣化を完全に防ぐことはできません。
ASA樹脂は、造形中に反りや剥離が起きやすい傾向があり、層の結合力が比較的低めです。
そのため、屋外使用の際の水漏れには注意が必要です。
そのため、水漏れの危険がある屋外使用の場合には、造形方向や後処理などで対策が必要になります。
耐候性の高さから、屋外で使用する製品の造形に活用されています。
例えば、自動車の外装部品や屋外用コンセント、スポーツ用品などの造形で使用されます。
ASA樹脂は、3Dプリンターでよく使用されるABS樹脂に耐候性を備えた材質です。
紫外線に強いため、試作だけでなく屋外で使用する製品の造形にも活用されています。
一方で、耐候性は永続的ではなく、屋外での長期使用では劣化が生じることがあります。
また、結合力の低さによる水漏れの可能性に注意が必要な点もあります。
これらの特徴を踏まえて、造形物の用途に合わせた材質選定の参考にしてみてください。
DDD FACTORYでは、ASA樹脂をはじめとした様々な材質による3Dプリンター造形に対応しております。
最短30分でお見積り、当日出荷も可能(※状況によります)
3Dデータからの出力に対応
樹脂・金属など幅広い材質での出力
製品開発の試作や、部品の製作はぜひ当社にお任せください。
「どこに依頼しようか迷っている…」という方も、材質選定のご相談から承りますので、
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